偶然テレビで見かけたレンタル彼女というサービス、気になってすぐインターネット検索をしていきました。
ホームページにはデートの経験を積むだとか、マンネリを解消していくらとか、心のリハビリだとか、さまざまな事が書かれていました。
理由はともかくとしてもデートをすることができるのだから、彼女できない自分には全く問題がないサービスに感じられたのです。
利用方法も登録して、タレントさんの一覧から相手を選んでアポを取ってデートも日取りとかやり方などを決めていく、たったこれだけの事で初デートが叶うのです。
利用料金はかなり必要となってしまいますが、奇麗な女性とデートをするチャンスでもあります。
この1回限りに金を使っても損はないと思うことができたので、早速登録していく事にしました。
タレント一覧には素晴らしい女性たちが掲載をされていまして、その中から相手を選ぶことができるのです。
思いっきり好みの童顔の女性を選び出して、デート申し込みフォームから申し込んで行きました。
これだけでも物凄い緊張感とドキドキ感、掌にはうっすらと汗までかいていました。
まずはオペレーターの方からデートの確定のメールが届いて、その後はタレントの方からメールがやってきました。
本当に恋人同士でデートプランを考えているような、そんな気分になれて人生で初めての高揚感に包まれていました。
デートプランや日にちも決まって、いよいよ会う約束となっていったのです。
約束の当日、相手の女性と無事に対面することができて心臓が張り裂けそうになりました。
とってもチャーミングな女性で、オシャレな服装で着飾っていて素晴らしい人と出会えたとその場で高取りをしてしまいそうになってしまったのです。
そして待望のデートが開始となりました。
彼女いない歴28年のデブでブサメン
全く女性に縁のない生活を28年間も続けてきてしまいました。
一度も女性と付き合うこともなくデートをすることもなく、彼女いない歴28年というこの年齢に達してしまったのです。
今後も恋人ができるような様子もなく、ただひたすら暗い人生を歩んでいるような気がしていました。
今思えば、小さい頃から女性と仲良くなると言う事がありませんでした。
小学校の時の同級生だって、中学の時だって、高校の時だって、大学に入ってからも全く女性と関係を作るという事ができなかったのです。
デブで非モテだからそれもしかたがないのかもしれない、そんな考えにいつしか支配されるようになっていました。
中学、高校、大学とたくさんの女性たちに囲まれている世界の時などは、本当に息苦しく感じてしまったぐらいです。
友達たちは、彼女を作ってデートやセックスを楽しんでいると言うのに、1人でゲームに没頭している自分がいました。
社会人になってからは女性のいる環境がなくなってしまって、なおさら出会うことなどできなくなっていました。
初体験も風俗で済ませて、ごくたまに今でも通うこともあります。
デートをしたい、手を繋いで歩いてみたい、楽しそうに一緒に食事をしたい、2人だけの秘密の会話を楽しんでみたい、何時だってこんな妄想が頭の中を駆け巡っていました。
デブでブサメンだし、非モテの代表みたいな自分では恋人を作るのは不可能に近いし、頭の中で女性とのデートを妄想するのが精一杯だったのです。
なんちゃって恋人を作ることができる、これ本当に偶然見つけたものなのです。
レンタル彼女というサービスがあって、これを使うことで有料でデートを楽しむことができるものだったのです。
人生で一度だけでもいいからデートがしたい、こんな自分にはぴったりのサービスないかと食いついてしまいました。